真也の視点でいけばきっと「お前が勝手にはらんだんだろ。なんで俺が払わなきゃなんねんだよ」な話。


「お前の親が出してくれんだから出させればいいじゃん」かもしれない。


だけどせめてお金を借りるならあたしではなく、真也が頭を下げるべきだと感じてるいるのはおかしいのだろうか。


愛がなくなったにしろ「産んでいいよ」と言った以上男の責任を果たすべきではないのだろうか。


責任の押し付けあいをするつもりなどないが、女としてこれ以上にない屈辱を与えられた気がして笑うしかなかった。


心が押し潰され苦しくて。


腑に落ちない思いをどこにもぶつけられず、あたしは真也の運転する車に乗り、ただただ光の顔を見て魂の抜けた笑顔を浮かべるしかなかった。


愛が無ければ。


好きじゃ無ければ。


男は我が子だろうと金なんて払わない。


あたしが光を守るんだ。


真也になんて渡さない…


そう心に誓ったんだ。