【好きだから別れて】

真也と軽々しくした性行為。


性行為をすれば子宮に命が宿り、赤ちゃんがこの世に産まれ出る。


そんなの今の時代、勉強せずとも小学生だって理解出来てる。


それなのに大人のあたしは寂しさに勝てず、簡単に股を開いてしまった。


ゴムも着けず性処理道具同様、中出しをさせた。


悠希との赤ちゃんが欲しくて何度も同じ性行為をしていたのに、悠希の赤ちゃんはあたしの中に降りてきてはくれず…


赤ちゃんは「パパは真也がいい」って真也を選んだのだろうか?


「悠希はパパにしたくない」って拒絶したのだろうか?


現に紛れもなく真也の子をお腹に宿している。


~親の勝手で出来ちゃった子~


そんなお腹の子があたしに母性愛を授けてくれ「あなたをこの手で抱き上げたい」「あなたの顔を見たい」と心底から思わせてくれる。


おろすなんて絶対出来ない!


金なんてなくても父親がいなくても一人で育てたい。


お腹にいるこの子は家族になり、あたしが必要として産む子なんだ。


自分勝手なエゴで親になろうとしてるくせ迷いなど全くなくなり、あたしはこの子は愛されて産まれ、幸せにしてあげたいとさえ思えてる。


母としての強い母性愛が歪んだ思考さえも浄化し、清らかな光を降り注ぐ。


医者に貰ったエコー写真が、愛しい我が子を抱く日を夢見させてくれた。