「あれ、下野さん?
何してるの、こんなところで」

「うぇ、あ、え!?」

いきなりのことで声が裏返る私。

あぁ、もう最悪だ…。

「ふっ
なに、盗み聞き?」

「ち、ちがっ!
た、たまたま偶然!
偶然通りかかっただけで…
別に、悪気はなくて…」

「ふふっ
わかってるよ
下野さんがそんな人じゃないってことも。」

「うぇ…?」

「まぁ、いいや。
ほら、行こ?
もうすぐチャイムが鳴るよ」

「あ、う、うん…!」