何の為に産まれて来たんだ。

どういう理由で僕が存在している

なぜ、幸せじゃないんだ。

みんな幸せなのに僕だけが・・・・・



〜5年前〜

15歲の真波海星(まなみかいせい)は

まだ、何もしらない。

海星 「お母さん、今日夜おそくなるから」

母 「好きにしなさい。」

海星 「うん」

最近、お母さんの様子が変だとかんじていた。

何を言っても冷たく返してくる

前はもっと暖かかった、ぬくもりのある母の声が僕は大好きだった。

異変に気づいたのは一ヶ月前、2年前に他界した父の墓参りにいった頃からだ。

父は、乱暴で酒癖が悪くいつも僕とお母さんをストレス発散の道具として扱っていた

だけど、道具として扱ったあとは、別人の様に僕を抱きしめてくれた。

道具として扱うと言うのは、苛立ちを母に向けたり、性欲を男にも関わらず僕に押し付けたりと、とてもじゃないけど何日も耐えきれるものではなかった。

ある日家に帰ると父の姿が無かった、お母さんに聞いてみると

母 「当分帰って来ないそうよ」と

震えた声でそう言った

どうして震えていたのか、その理由を知ったのは1ヶ月後の事だった。

警察から電話が来た父が事故似合ったと

慌てて病院に駆け付けたが、遅かった

父の最後を見送れなかった。

僕はとても動揺していたにもかかわらず、
母は何故か冷静に見えた。

こうなる事を知っていたようだった

その日の夜、僕は不思議な夢を見た

少し若いお父さんとお母さんがいてそのあいだで嬉しそうに笑っているお母さんによく似ている女の子、そこに僕はいない

ふと、目が覚めた

何故だかわ分らないけど涙が出そうだった
夢で見た女の子の顔が忘れられない、脳内に焼き付いていて目を閉じても消えない。

何かを思い出した様に僕は棚においてあるアルバムを見返した、ふとあるページで手が止まる、

海星 「この女の子・・・・・」

そこに写っていたのは、夢で見たお母さんによく似ている女の子だった

海星 「もしかして、、、、」

海星 「お母さんちょっと聞きたい事があるんだけどいいかな?」

母 「どうしたの?」

海星 「この写真の子、僕のお姉ちゃんじゃないの?」

それを聞いてからだった、お母さんの様子がおかしくなったのが。