「どうしたの?星哉くん」

担当ナースの赤星玲那(あかほしれな)さん。
歳もまだ若いのに、ガン患者の担当をしている看護師さんだ。歳もそんなに離れていなくて玲那さんと呼んでいる。22歳くらいの彼女に、俺は数々の相談をしていた。苦しみも、玲那さんに話すことで楽になる。看護師さんだから、話してる最中に発作が出ても痛みが出ても対応してくれる。

「オレ…死ねないすかね」

「何か…あった?抗がん剤1日目は辛いよね。副作用にも慣れていないし」

「もう…頑張れません」