私が落ちたのは、大きなキノコの上だった。キノコがクッションになってくれた様だ。

キョロキョロと周りを見回すが、白ウサギは居ない。
しかも、上を見てもあの穴は無い。

「ここは……どこ……!?」

思わず叫んでしまう。すると

「黒い森だよ、ケケケ。」

と、返事が返ってきた。
キョロキョロと首を回して声の主を探す。

「後ろだよ、う・し・ろ。」

慌てて後ろを振り向くと、黒いウサギが居た。