泣くのを堪えて、私はまた歩き出そうとした。

しかし、門のインターホンの様なところから

「おチビさん【ザーッ】どうぞお入りなさい。」

と、雑音混じりに女の人の声が聞こえてきた。

私はまた門の前に駆けつける。

「門番は【ザーッ】置物だから、退かして【ザーッ】良いわよ」

すると私は置物に話し掛けていたのか……

穴があったら入りたい………!

少し恥ずかしかった。

「早【ザーッ】入って、雑音が【ザーッ】くなるわ」

とうとう何を言ってるのかわからなくなってきた。

少し躊躇ったが、私はさびれた門を開いた。