「何がだよ、寝込み襲うことがか?」



目をゆっくり開けるといつの間にか起きている相ケ瀬くんがいて。



もしかして今のあたしじゃなくて、相ケ瀬くんがキスした?




「ええええ!なんで起きてるの?」



「るさっ。するなら起きてる時しろよ。やりなおし」



ーチュッ



相ケ瀬くんはなぜか楽しそうでニヤっと笑っている。



「はやくしろよ、5時間目始まるぞ」



「無理無理!絶対無理!相ケ瀬くんなんかやっぱ嫌い~!」



あたしはバタバタと足を立てながら、急いで図書室を飛び出した。



もう鼓動が速すぎて死んじゃうかと思った。



相ケ瀬くん本当にずるい!



あたしがしようと思ったのに!結局いつもの相ケ瀬くんのペースじゃん。



「……来年こそ、絶対相ケ瀬くんにびっくりさせるもん」



Fin



* * *


書籍デビュー3周年記念に書かせていただきました!



ここまで読んでくださった皆さんありがとうございます!



来月、今回書いた『サッカー王子と同居中』が発売されるのでぜひぜひ本編も覗いていただけると嬉しいです。


これからも書き続けられるかぎり、青春ラブをみなさんにお届けできたらと思ってますので応援よろしくお願いします。



2016.05.25
桜庭成菜