聡の弟分はBARのマスターに酒を頼み
店の奥の窓側のカウンター席に案内された


「ここなら、大丈夫ですから」


『なんか、悪いな……』



若いのに、ちゃんとしてるんだな…
聡の弟分は……

『あ、悪りぃ…名前』


「あ、すみません、俺は水河真です」
「聡さんとは従兄弟なんです」


『そうか……知らなくてすまん』


「いえ……それより、何故…沙希を?」


『あぁ……あの子の目が気になってな…それに、何か情報を集めているみたいだ』


「隼斗さん、そこまで……確かに何かの情報を集めているみたいです……そのために、ありとあらゆる手を使ってるようで……」


『客と寝たり、金を渡したり…か?』


「まぁ……」


『何の情報かわかるか?』


「……隼斗さん…さすがにそれは……うちの大事なキャストですから」


ほう……俺が言ってるのに断る
まぁ……自分の店の女を大事にするのは確かに大事か……


『なら、こっちで調べる』



「は、隼斗さん…勘弁してください」


『ちゃんと店に行って、金は落とすから心配するな』


「あ。いや……」


真は困った顔をしていた