『沙希、俺だ』


「どうしたの?電話なんて珍しいね」


『今日、遅くなる』



「……おんな?」


『は?馬鹿かお前は……聡に誘われたんだ……早めに帰るから心配すんな』


「……うん、わかった」


『沙希、お前との約束は守るから心配らしいするな。……てか、お前以外興味なんてねぇから』


そう言って電話を切る
……俺は何を言ってるんだ。


沙希も沙希だ……
ヤキモチやくなんて……


ヤキモチ?
まさか……
…………
俺らの関係って
イマイチ微妙だな…


まぁ、この件が片付かない限り
前には進めねぇな。



聡との約束の時間より
少し早い時間に真の店に行った


「隼斗さん、いらっしゃいませ」


『真、悪いな……沙希の事……』


「あ、いや、しょうがないっすよ」


『すまねぇな、埋め合わせはするから』


「隼斗さんのお陰で売り上げ上昇っす」

真は人懐っこく笑う


『聡と待ち合わせしてんだ……』


「はい、聞いてます。部屋へ案内します」


そう言って案内されたのは、いつもの部屋ではなく隠れ部屋


「隼斗さん……ここだけの話ですが……」

真は口を開いた