「同じ病室の子が良い子でよかったわねー、ユミ。お母さん、ちょっとした手続きだけ済ませてくるから、少し待っててね。」

「うん。ありがとう、お母さんっ。」

ユミちゃんのお母さんは、ユミちゃんによく似た気さくで明るい人だった。

いいな…、ユミちゃんが羨ましいと心から思う。

私のお母さんは、私が小さい頃から入退院を繰り返しているせいか、いつも疲れた、寂しげな表情を浮かべている。それがいつも辛かった。


ねえ…お母さん、気づいてよ。私だってお母さんの娘だよ?お母さんに私のことで苦しんでほしくないんだよっ…。