『体を強くすればいいんだ。そうしたら私も病気にならない。』


6歳になった頃だろうか。私はそんな夢を抱くようになった。


病気にならなければ、両親も姉の葵を私と同じように愛せる。

私も思いきり遊べる。

母の心配そうな顔を見ずに済む。


私は、体を強くしたかった。