「お前、話聞いてなかったろ。」
「あたっ。」
急に後ろからの頭への衝撃と声。
「何するのよ、智樹……。」
持ってるものからして、名簿で頭を叩かれたらしい。
「ずっとボケーッとして。本当、藍は昔から危なっかしいよな。」
「う、うるさい!」
仕返しにと、肩にかけたままだったリュックで智樹に攻撃するも、見事ノーダメージ。
逃げ足だけは早いんだから……!
「肝試しで脅かし役の人は、予定の集合時間よりも早くに集まって下さい。……だって。」
「え?」
「それ以外は、クラス持ちの先生への話だったから。藍は聞いてなくても平気のはず。」
はず、って……なんか曖昧だし。
……でも、教えてくれてるんだ。
「ありがとうっ、智樹!」
わたしが思わず笑顔でそう言えば、智樹はほんの少し顔を赤く染めて
「別に。」って言葉を返してきた。
こういうところ、ツンデレ里佳子ちゃんとそっくり。


