「ふぅっ、これで全部かな。」
一通り教室の鍵をチェックし終えて、
わたしは安堵の息をつく。
この学校は前も言った通り、
ものすごく広いから、回るだけで一苦労……。
「早く帰ろ。」
辺りはもう暗くなっている。
カラスの鳴き声も聞こえなくなって、空には太陽ではなくて、月が輝いていた。
「あれ……?」
それから戻って来た職員室。
教室の戸締まりも終わったとこだし、やっと帰れる!
……そう思ったんだけど……。
「うそ……1つ、足りない。」
残りの鍵数を数えてみれば、
なぜか1つ足りない。
足りないのは、視聴覚室の予備鍵。
予備じゃない鍵はわたしが今まで持っていたから
その鍵が予備なことには、すぐ分かった。


