「海人、今日はどこ行くー? アタシも明日は仕事休みだし、家に泊まってかない?」
そんなオレの冷めた気持ちも知らず、季緒はグイグイとオレの腕を引っ張ってくる。
「っ!」
つか、いてえ……。
そうだオレ、足怪我してるんだった。
「離せ、季緒。」
「え?」
少し強引に、季緒を振り払った。
「……なーんか。最近の海人、アタシに冷たいよね。」
そんなオレを見て、季緒が不満そうに呟く。
「修学旅行の電話でだって、アタシが電話した途端〝何?〟だもん。しかも〝掛けてくんな〟って言うなり、強引に切っちゃうし。」
「…………。」
多分季緒が言ってるのは、修学旅行に行く直前の話。
せんせー……あ、藍の方ね。
藍にメールを送って、迎えに来てもらったときか。


