だけど……こんな街中で……!
「バレたらどうす……!」
「しっ。」
声を荒げようとしたわたしの口を、三木くんが手で塞ぐ。
そのまま、まるで、わたしを隠すかのように抱きしめるから。
必要以上に近い距離に
顔どころか、体中が熱くなる。
「なあなあっ、三木! その女の子、だれ!? 地元の子?」
でもすぐさま、間近で聞こえた声に、体がビクッと強張る。
一度は上がった体温も、一瞬にして下がっていった。
聞いたことある声……生徒だ。
「さっすが、色気ナンバーワンの三木だよなぁ。怪我しててもお構い無しってか。」
「可愛い子なんだろ? 顔みせろよー。」
今の今までキスに気が引かれ、気づかなかったけど、
どうやらわたしの頭には、三木くんの大きな学ランが被せられているらしい。
大きすぎるそれは、わたしの腰辺りまでを隠してくれる。
前は三木くんに抱きしめられているから、周りの人からはわたしが誰だか分からない状態みたい。


