「えっ!? もう名古屋!?」
どれだけボーッとしてたんだろ……。
目的地まで、あと1時間もない。
「……それだけ、三木くんのことで悩んでたってことかな。」
少し前にお昼ご飯として配られた、
市販のお弁当のビニールを外す。
あまりにもボーッとし過ぎてて、一口も手をつけていなかった。
「……あれ? せんせい、まだ食べてなかったの?」
割り箸を割って、手を合わせて。
よし食べようと思った矢先、
間隣でドサッと、椅子の揺れを感じた。
「もうすぐ、京都に着くよ?」
「み、三木くん……っ。」
隣に座ったのは、小さな子供が
悪巧みを考えたときのような、イタズラな笑みを浮かべる、三木くん。


