もう目と鼻の先にある、その教室。
取っ手に手をかけ、扉を引いた。
「あ、思ったより早かった。」
「……なんで、ここにいるの……?」
いつもわたしが使ってる椅子に座って、
缶コーヒーなんて飲んで寛いでる、三木くん。
「なんで、わたしのアドレス知ってるの?」
保健室
わたし、また鍵閉め忘れてたのかな……。
「っ、なんで、わたしを呼び出したの!?」
「……会っていきなり、なんでばっかりだね、せんせー。」
理由は分からないけど、手が震えていた。
あんなにも、会いたいと思っていた三木くんなのに。
さっきの、東先生が〝海人〟と電話してる姿が頭から離れなくて。
この震えが歓喜からなのか、悲しさからなのか。
よく、分からなかった。


