京華side

「山内、放課後に体育館裏にきてほしい。」


ざわざわと教室がざわめいた。ちらっと悠太を見てみるといつも寝ているのにこっちを見ている。


もう、期待しちゃうじゃんバカ悠太。


とりあえず私は

「分かった。佐藤くん。」

とだけ返事をした。



そしてスゴく退屈な授業を受け放課後になった。

「京華、待っとこうか?」

「うん、ありがとう悠太。」

こんな会話を悠太としたあとに私は急いで体育館裏に行った。


「佐藤くん、遅れてごめんね。私に何の用?」

「山内、俺ずっと前からお前のことが好きだったんだ。よかったら俺と付き合ってほしい。ダメか?」

ドキドキ

佐藤くんの心臓の音が聞こえた気がした。


わたしの胸も少し高鳴った。でもその高鳴りは悠太を想うときのようなドキドキじゃあなかった。

「ごめんね、私佐藤くんとは付き合えない。でも告白してくれてありがとう。嬉しかった。これからは友達としてよろしくね?」

自分なりに考えて出した答えだった。だってこんなふうに男子と話すことなんて悠太以外ほとんど無かったし。

佐藤くんは顔をくしゃっと歪めて
「分かった。これからは友達としてよろしく。」
と言った。


そこで佐藤くんと別れて教室へ戻った。