「うぅ。あ、あのね、寧音と燐をくっつけようとしたの…。」

はぁ。そんなことしなくていいのに。
馬鹿な萌々。

「気持ちは嬉しいけど。そんなことしなくていい。」

あたしは自分のペースで恋愛したい。
勇気がないからとかじゃなくて、まだ
片思いのドキドキ感とかを楽しみたいから。

それに簡単に手に入る男ならあたしは
いらない。

「ごめんね…。寧音。」

「分かればいいのよ。萌々は斗真と仲良くしてればいいの。」

萌々の頭をよしよしと撫でてあげた。
ニコニコと笑う萌々は可愛い。
大きな目とか白い肌とか。ふわふわの髪とか。
あたしにはない可愛いさがある。

あたしは猫目だし、ツンツンしてそうな
イメージでとられるから。
まぁ、実際そうなんだけど。