まだいねぇのか。
少し待ってたら寧音が走ってやってきた。

なんだよ?と聞こうとしたら、あいつは
訳わかんねぇこと言いやがった。

「燐?なんかよう?」

は?お前が呼んだんだろ!?俺のドキドキ
返せよ。
それから少し言い合いをして、俺はあることに気づいた。こんな下らないこと
するやつはあの二人しかいねぇ。
斗真と萌々だ。

あいつらは俺が寧音を好きなことを知ってる。言ってないのに気付いてやがった。
くっそ。やられた。

まぁいいか。せっかくだし寧音と2人で
いよう。俺はその場に座り込んだ。
そして気になることを聞いてみた。

「お前好きな人とかいんの?」

いるって言われたらショックだ。
これだけの美人だし告白されて断るやつも
いねぇだろ。

「い、いるよ。燐は?」

なんだよ。いんのかよ。しかもなに動揺
してんだよ。まさか…斗真とか?

それはねぇな。萌々と斗真は付き合ってるしなにより寧音は萌々が大好きだ。

そして俺は寧音っぽい子が好きだと
遠まわしに言った。だけどあいつは全く
気づく様子もなく笑いやがった。
お前のことだよ。気づけよ。ばーか。