「へぇ…泣いたのかぁ…(笑)」
叶多がバカにしたように言ってきてムッとした。
「うるさい。叶多に関係ない。」
何で叶多にバカにされなきゃいけないの ?
叶多は何も知らないくせに。ていうか、あいつの肩持ってたじゃんなんなの。
「怒んなよ~(笑)」
全く空気の読めない叶多にイラついた
「うるさいな!何で叶多にそんなこと言わなきゃいけないの?!黙っててよ!」
大きい声を出したから会議室の中が一気に静まり返った。
「お、おいケンカすんなって。」
颯が仲裁に入ったが完全に感情的になっていた私には颯の声なんて聞こえなかった。
「お前なんてどうせ何もやってないんだろ?!なんで一生懸命やってバカにされて辛くなって泣いた私はバカにされなきゃいけないの?」
よほど大きい声を出したのか、隣の教室にいた大翔が来た。
そして優しくて大きな手が私の頭に触れて大翔が私の顔を覗き込んだ。
「あーお。どうしたんだよ?」
優しい大翔の声を聞いたとたんまた涙が出た。
「あ-あ-また泣いてる。話聞いてやるから落ち着け。」
「か、叶多が…っね…ヒックッ…」
なかなか話せない私を見て大翔は
「叶多。話聞いて良いか?こっちこい。」
「おう。」
10分後大翔と叶多は戻ってきて
「ごめん。」
そう言って謝ってきた。
「私も感情的になってごめん。」
「はい!仲直りの握手!」
大翔がそう言って私たちの手を握り握手させた。
こんな最悪な一週間は大翔がいてくれて良かったと思った。