桜と虹


始まりは、中1の春。
「えーーーーー!?!?!?!?」
隣で親友が大きな声をあげる。
「う、うるさいってば!瑠花!」
視線が痛いので慌てて口を抑える。
「なんで、優姫は冷静でいられるの〜!?名前がないんだよ!」
…なんでなんだろ…!?
瑠花が私の肩を掴み揺さぶる。
「名前が表にないんだよ!」
「探せばあると思うよ…!」
とクラス替え表に目を凝らすけど…
私の名前だけない。
「先生に言いに行こう!」
と私の腕を掴み歩きだそうとしたところで頭上から声が降ってきたの。
「桜川さんって言うの?」
「ふぇ?」
顔を上げると…、
端整な顔立ちのいかにも爽やかという言葉が似合う男の子がいたの。
茶色がかった髪が優しげな印象をだしている。
「ここにあるよ。」
と指を指した先には…、
〈12番桜川優姫〉
「あった!!?!!?」
「嘘でしょ!?…もう、どこ探してんのよ!!優姫!!」
バシッ!う~、これが結構痛いのである。摩りながらさっきの人にお礼を言おうとしたらいなくなっていた。
…それが彼と私の最初の出会い。