夫人は、家事や育児は、自分がやらなくても人を雇えばこと足りるが、藍染の仕事は技術的にも難しく、また絵心も必要とされ、 女性の仕事としては極めて高級なものだと思っているのだ。 彼女の夫も、妻がいつまでも若々しいのは仕事を持っているせいだと思っており、 妻の展示会の案内状を同僚に配ったり、 歳暮や中元に妻の作品を贈ったりして、 少なからず妻の才能を自慢にしているふうであった。