「実はさ言ったことなかったんだけどね、翔は生まれた時心臓が悪かったんだ。
でも、生まれたての子には大きな検査は出来なかった。だから、しばらく様子をみることになったんだ。はるちゃんにあってからは凄くよくなったしもう大丈夫だと思ってた。先生も心配無いっていっくれた。でも、神様って意地悪だよね」
一度翔のお父さんは鼻をすすった。隣で翔のお母さんは泣いていた。
私は静かに聞いていた。
「神様はさ、はるちゃんのご両親も奪ったのにね…」翔のお父さんの一言でスギっと胸が痛んだ。そう、私のお母さんとお父さんは昨年交通事故で死んだ。
私は今メイドさんに育ててもらってる。死んだお父さんのおじいちゃんが凄い人で、豪邸に住んでいる。
「………ッ」私は何にも言えなかった。ただ唇を引き締め聞くことしか出来なかった。
「それでね、翔、大丈夫だと言われていたんだけど、今になって発病したんだ。」目に涙をためて話していた。
私はがんばって、口を開いた。

「な、なんのびょ、うきなの…?」







「心臓、病…なんだ」