蓮side
「ぐすっ……うぅ…」
夕焼けが暖かく学校を照らす。そんな時
間。なんで、そんな遅い時間に女の子の
泣き声?
不思議に思った俺は、その泣き声が聞こ
える部屋へと足をはやめた。
教室に入ると隅で泣いている女の子。ど
うしてそんなに泣いているんだろうか。
「おい?どうした?そんなに泣いて。な
んかあったのか?中園?おーい?」
中園…中園 由香。
クラスメートで、あんまり話さないが普
段クラスでの中園は、ヘラヘラ笑って明
るい。そんなヤツが泣いてるから、さす
がに驚いた。
「…あ、あれ?北条…君…?」
やっとか!
