私はある日…転校した。

前の学校は普通の学校。


転校した新しい学校は、私立。


本当は転校で私立に行けない。

でも、私は『特別』だ。




受験して、見事…合格。

でも私は私立じゃない、普通の学校に通った。



しかし、勉強が良く出来て、私は私立へ行くようにを進められた。





私立校からも沢山、スカウトがきた。


私は悩まず、即決めた。





「最初、受験した学校へ入わ」

合格したけど通わなかった学校。


今度はそこに行きたくなった。




何故なら…



兄の「智也」がいるからだった。










「M中から来ました、上岡 沙織です。よろしくお願いします」

新しい学校の朝会で、私―沙織は全校生徒の前で自己紹介した。



途端に、周りからざわめきが起こる。


「ねぇ。今、上岡って言ったよね?」


そんなセリフばかり…。



すると、背がスラッと高くて美形な男子生徒が舞台に上がってきた。





「皆さんも勘づいてると思います。この子は、オレの妹・沙織。仲良くしてやっと下さい」



私の兄・智也だ。

智也は誰から見てもカッコいい。


そんな兄は、沙織の自慢だった。











「会長と似て、沙織ちゃんも可愛いね」

「最初、ビックリしちゃった! 気付いたら舞台の上に美少女が、立ってるんだもん」



休み時間、沙織の周りに集まってきた女子たちは口々に言った。



「私なんか可愛くないって~」

私は焦った。

何で私が可愛いコトになるの?


…可愛いって言ってくれて嬉しいけど……。