崩壊

私には、瑳拿という大事な親友がいた
とても仲の良い、皆の前で親友宣言できるくらい・・・
「星羅！」
いつも1人ぼっちだった私にできた、初めての友達
それが瑳拿だった
いつの間にか、私には瑳拿がいないと・・・
と思い始めた
その矢先・・・
「星羅！危ない！！」
瑳拿は私を庇って死んだ
原因は飲酒運転
不幸な事故、ということで片付いた
私が転校してきた理由、あんた知らないでしょ
この事件が起こったからなの
親友の瑳拿がいなくなって
前の学校では<呪いの星羅>なんて呼ばれて
本当に苦痛だった
転校を決意したのはその1ヶ月後
丁度私の誕生日だった
私は瑳拿の出身、愛知県に引っ越した
そして通ったのがこの学校
初めてあんたに会ったとき
『瑳拿・・・？』
なんて、ありえないことを口走ったこと
今でも覚えてる
流されれば良かった
私の呟きなんて
なのにあんたは・・・
『瑳拿のこと・・知ってるの？』
って言ったよね
目に涙をためながら
何回も、私に聞いてきたよね
同名の別人だと思ってた
だけど・・・
『ねぇ、瑳拿、琥珀って言ってなかった？』
の言葉ではっきりした
『琥珀。私が信頼した人に言ってる言葉。愛知にも1人いるんだよ？＿って名前の可愛い子』