「翔はほんとわがままお坊ちゃまだよね」



お金持ちの人ってけっこう癖ある人多いと思ってたけど、翔もその中にきっと入るだろう。


あたしの言葉に眉がピクッと反応した。





あ、怒られるかも……。



そう思ったのだけど。






「そうだよ。
だからこれからもよろしく頼むな」





ニヤッと口角を怪しげに上げて笑う。


その笑顔に身震いする。





よろしくされたくないかも。




高校3年生。


翔との恋と生活はこれからも続いて行く。




平穏な生活ができますように。


ただただそう願うだけだった。