「涼太ーー」




ばんっ。





私は勢いよく涼太の部屋のドアを開けた。





「うわっ、いきなりなんだよ」





涼太はベッドの上で寝っ転がっていた。





「涼太、今日朝バレー部の集まりあったんでしょ?」






「なんで言ってくれなかったの?涼太私のこと待ってたから遅れたんでしょ?あるならあるって言って先に言ってたらよかったのに。そのせいで先輩に怒られたんでしょ?」






「別に陽菜乃に関係ないからよかったんだよ」





「よくないよ。涼太、私のせいで先輩に怒られたんだよ。どーして私を責めないの?私のせいなんだよ。」





「だから陽菜乃のせいじゃないから。俺が遅刻したのがわりぃんだから陽菜乃は気にしなくていいんだよ。」







なんでそんな優しくするの。私のせいなのに。涼太、優しすぎだよ。







ぽんっぽんっ。









「気にしなくていいからな」





涼太っ。








「陽菜乃、夕飯食べてくだろ?」





えっ





「陽菜乃、お母さんにちゃんと言っとけよ。彼氏の涼太の家で夕飯食べるって」





涼太はにやにやしていた。私は絶対顔が真っ赤になってるはず。





「いっ、いやだよ。涼太の家で夕飯食べるって言うから。彼氏とか言わないしっ」






涼太のいじわるっ。