「風には種類が2つあるんだよ。それは、いつも吹く風と自分の運命に吹く風だよ。」

ピピピピ...

この夢を見るのは、とても久しぶりだった。死んだ婆ちゃんがよく言ってた言葉だ。

「弘人(ひろと)おきなさーーい!」母の元気な声だ。毎朝、恒例になっている。
準備をしてリビングに行くと父は新聞を読み、弟の広志(ひろし)は朝ごはんを食べていた。
「兄貴、遅すぎ」と笑いながら話かけてきた。
「悪かったな、まぁ~いいや。おはよ」と声をかけ、朝飯を食べた。
「ほら、早く食べて学校に行きなさいよ!」母の一喝を浴び俺は学校に向かった。


今日はいつもの風が吹いていた。