「…んなこと…ない…」


「え」


「そんなことない…
美月はダメダメなんかじゃねぇから」


そう言って、夕はあたしの頭にポンッと手をのせた。



あたし、今すっごく顔赤いだろーなぁ。


夕も、夕日みたいに赤い。



「ほら。
行くぞ。もう大丈夫だろ?」


優しくあたしの手を握って夕は走り出した。


あたしも夕に引っ張られて。