「めっちゃ、嬉しい。」

ナオトくんが私を抱きしめる。
ナツキとは違う大きな背中。ナオトくんの顔が、私の横にあって、熱くて嬉しい。

「私、ナオトくんのこと好きで、おかしくなりそうで、」
「俺もユリのことばっかで、頭おかしいんだ。」

ナオトくんのおでこが、私のおでこに合わさって、二人で笑う。泣き続ける私に、ナオトくんは頭を無造作に撫で続ける。
私が小さい声で、よろしくお願いします。と呟けば、ナオトくんは、こちらこそと呟いた。