せんせ、私ね〜短編〜


「ああ、わりぃ、つい…」

「ついって…!!」

ついならなにをしてもいいのかし!!

私、立ち上がって壁際まで後ずさり。

「乙女のファーストキスを…!」

「でも宮城、こないだファーストキスは小学校のときに済ませたっていってなかった?」

「え…っと。」

とりあえず過去のバカな自分をうらもう。それがいい。

事実、それは百%嘘で、これが私のファーストキス。

「それ、嘘でした。あは。」

「ばか…本気にしてただろ…じゃー俺…ほんとに宮城のファーストキス奪っちゃった?」

私、無言で頷く。

「…わりぃ。宮城、ごめんな…ごめんですむことじゃないのはわかってる」

先生あせってる?

形勢逆転!?

先生意外とジェントルマンだから、ファーストキスとか大事にするひとなんだね。

かわいい。

いやいや。先生の立場で生徒にキスする時点でジェントルマンじゃないよね。

「ファーストキス…ほんとに好きな人としたかったよな…ごめん、ほんと。」

「…やだせんせ、しましたよ?私」

泣きそうなほどの勢いで落ち込む先生に思わず言ってしまいそう。

「え?」

「ほんとに好きな人と、ファーストキスしましたよ」

ああ、これでばれちゃうだろうな。私の気持ち。

「でもこれがファーストキスって…あ」