「宮城、おねがいがあるんだけど」 どきっ 放課後。教室をでようとしたら、誰かにスクバを掴まれた。 「…もー、なんですか?」 振り返ると予想通り。 「二宮せんせ…」 「丸付け、ちょっと手伝って」 はぁ…またか。 もう慣れた。頼まれると断れない性格は生まれつき。 「いいよ。ちょっとだけね」 「よっしゃ!さんきゅ」 そう言ってにやって笑う先生と目が合って、ドキッとしてしまう自分にも。 もう、慣れた。