「おっはよー!」
「夏純姉さん!おはようございます!」
「おっはよございます!部長!」
「おはよう…お、南条?今日は珍しく朝から元気いいなー」
社内をステップを踏みながらハイテンションで社員に挨拶をしていく。
私が朝不機嫌なことを知ってるkomura編集部の社員や部長は物珍しそうに見てくる。
それくらいなら問題ないけど、ここにドン引きしてる人が1人。
「おはよ、小彩!元気ないよ?」
「あんたが朝からハイテンションで社内をステップを踏みながら挨拶してるなんて、気持ち悪すぎるんだけど」
「あ、夏純センパイおはようございます~!」
華ちゃんはいつも通り普通に返してくれた。
小彩は身震いしてドン引きしている。
いつもの私ならそんな小彩に「その反応酷くない?」と言うけど、今日の私は小彩の毒舌も受け入れる。
「彩ちゃん、朝から毒舌絶好調だね!」
「今日絶対槍降るよ。夏純に近付かない方がいいかも」
私が親指を立てて言うと、小彩は事務椅子を動かして私から離れようとした。
さすがの私もやっと我に返り、小彩の肩を掴む。
「ちょっと待ってください小彩様!お願いだから話聞いて…!」
私が必死に訴えると、小彩は困ったように額を手で押さえため息をついた。



