夢であれ

なんか…冷たいし…

でも協力してもらってるから…文句言えないし…

「なんで死んだんだよ…」

『殺された記憶がないんだ。』

「…なんで速水なんだよ……」

悔しそうに拳を握りしめる榊原くん

その姿を見て嬉しかったし…申し訳なかった

『ごめんね…』

「あー……俺ももっと早く言っときゃよかった」

そう言って私を見つめる榊原くん

『………何を???』

「………………速水が好きだって」

…今…なんて言ったんだかわかんない…

『え…っと…え??』

そう言うと榊原くんは私に手を伸ばす

ースッ

空をきる榊原くんの手

「…触れも出来ないなんてな…」

『…体はもうないから………』

そしてまた悔しそうに拳を握る

それを見て私の心も悲しくなる

『…私だって…榊原くんとは仲良くなりたかったんだよ』

「………喋ったこと…あんまなかったっけ」

『うん。私とは正反対だからね 榊原くんは』

そう言って笑いかける

本当に正反対