「こんなに近いんだから、そんな大声じゃなくても聞こえるっつーの。ユズリのばーか。」 子犬みたいにトウヤは笑う。 「ここ、座って」 トウヤの隣にちょこんと座る。 久しぶり。 トウヤのシャンプーの香り…。 トウヤの隣…。 トウヤの横顔…。 全部が全部懐かしくて、格好良くて、胸がいっぱいになった。 いつのまにか涙が溢れだしていた。