たまごさんの気持ちになったら、とても淋しくなって。
女の子は、涙ぐみました。

どうしよう....でも、どうしたら....いいの?


立ちすくんでいると......


静かな声が、泉から聞こえてくるような気がしました。


...?


透き通った高い声、優しい声でした。

でも、姿は見えません。


.....その、たまごさんを、あなたが育てて下さいますか?




「だれ?あなたは?だれなの?」

女の子は、声のする方へ、瞳を凝らしました。
でも.....姿はみえません。




「でも、確かに今.....。」





このたまごさんを、私が?



女の子は、すこし躊躇しました。
でも、ここに置いておいたら
他の動物さんに 食べられてしまうかもしれない。




女の子は、そう考えて
たまごさんを そっと手のひらで包んで....

お家に持って帰りました。