漫才したり、劇だったり、ダンスを踊ったり歌ったり、何をやるかはクラスの自由だけれど、気乗りしない気持ちはよーく分かる。
面倒くさいもんね。お金になんないし。ガキじゃないんだし。儲かんないし。
「藤島が実行委員なんかやるからじゃん」
「絶対あいつのせい、やる気なくなったー」
と、何故か不満の矛先は私に向けられて、もはや隠す気もないらしい悪口を一身に浴びた。
いやいや私を推薦したのはボス猿だろうが。理不尽にもほどがある。
「藤島は悪くねーよ。じゃんけんなんだからしょうがねえだろ?」
と思ってたら、早川が庇ってくれた。いいぞもっと言え。
まあ、じゃんけん負けたの私のせいだけど。
何としてでも喫茶で金儲けしてやろうと、激戦を勝ち抜くことだけを考えていたら、若干遅出しになっちゃって不正扱いされてしまったのだ。
こんなことバレたらボス猿に何て言われるか。考えただけで面倒だ。

