「……藤島」
「……」
「ちょっとごめん、回りくどすぎてよくわかんないっつーか、……え? つまり?」
「は!? 聞き返さないでよ、わかるでしょ普通!」
「や、いや、え、分かんな……」
「……」
「……」
「……告白って、捉えてもいいの?」
遠慮がちに訊いた早川の言葉に、反射的に彼の脛を思い切り蹴ってしまった。
小さく唸った早川は、一瞬でその場に蹲って、視界から消える。
……あああああ、思わずやってしまった。だってつい!
「……藤島痛いよ」
「……あ、あんたがヘンなこと言うから!」
顔を上げないまま呟く早川に、素直に謝ることは出来ずに結局は私も誤魔化すような小声になった。
告白? じゃなかったよね、今の? 違う違う。そんなつもりはない。ないない、ないない。ないとも。
「……違った?」
「当たり前だ!」
「……じゃーなんで藤島耳まで真っ赤になってんの」
「な、なってな……わっ」
慌てて両手で顔を覆おうとしたのに、左手首を凄い力で引かれてバランスが崩れた。
そのまま早川に抱きつくような形で転んで、そいつの肩におでこをぶつける。痛い。

