偏食系男子のススメ【完】





私たちのやりとりをハラハラしながら見守っていた川端さんは、翔くんのその言葉に安堵したようだ。


気まずい会話の流れ作ったのお前だけどな。




「……で、なに? 藤島、そいつと付き合ったの」


「まさかまさか、有り得ない」




どうしてみんなそう思うんだろう。


思わず眉を顰めた私に、翔くんは微かに口角を上げた。




「……何翔くん」


「別に」


「もう何、川端さんといい翔くんといい! 早川は私のことを好きじゃなくなった、それだけの話だから!」




思わず声が大きくなる。


余計なことを勘ぐられてしまいそうで。……だから余計なことってなんだよ。



自分にツッコむも、翔くんはそれ以上何も言わない。




「あーちん、自分の気持ちに素直になりなよお」


「意味わからん!」


「イズミール、他の女の子と付き合っちゃうかもしれないんだよ? あーちん、余裕ぶってる暇ないよ!?」


「その言い方やめて、私が早川のこと好きみたいじゃん」


「みたいっていうか、」




言えば、ちょっと迷ったように川端さんは一瞬眉を動かして、ブンブンと首を振った。一人で何を葛藤してるんだアホか。