偏食系男子のススメ【完】






「……ご、ごめんなさい……」


「……」


「うえっ……、ごめんなさいい……っ」




ボロボロ涙を零して謝るしおらしい姿は、なんだかんだやっぱり小学生だなと思う。


いくら偉そうにしてても、さすがにちょっと可哀そうというか、反省したなら少しくらい面倒見てやらないでもないかなって。


無事、親と合流するまでくらいならね。もちろん謝礼目当てだけど。もちろんもちろん。




「……分かった、特別に……」


「――ごめんなさいい、……おかっ、お母さん……っ」




――と、思ってたのに。



がばっと腰のあたりに抱きついてきた美織は、その小さな体からは想像もつかないような大声で泣き喚き始める。


その強い力と、まるで私に似つかわしくない単語に呆気にとられているうちに、周りの非難めいた視線こちら私に集中しているのに気付いた。




「こっ……んのクソガキ……!」


「うわああああ、お母さん、ごめんなさああああいっ」


「ちょっ、黙れ、静かにしろ!」




誰があんたの母親よ! どう見てもそんな年齢じゃないっつーの!