偏食系男子のススメ【完】





その上子どもの方が先に、

「フジシマなんかと一緒にしないで」

とかなんとか至極嫌そうに顔を歪めるから眩暈がする。最悪だ。




「――あー、あった、あった。迷子センター。……んー、メリーゴーランドのすぐ横」




子どもと再び睨みあうけれど、すぐに早川の声で休戦した。


……藤島亜希、耐えるのよ。相手は子ども。格下の子ども。子ども子ども。張り合うのもアホらしい。



で、メリーゴーランド。といえば、ここからそこそこ離れた位置にある。


……迷子だと知った以上、放置はできないから私らがこの子をそこまで送るべきなんだろう。



なんだかまた面倒な事に巻き込まれてしまった。


フランクフルトの最後の一口を頬張って、眉を顰める。




「大丈夫だって、俺たちが連れてってやるから、母さん絶対見つかるから、泣くなよ?」


「見て分かんない? 別に泣いてないし」


「……まじで藤島だー」




やけに気合の入っている早川と、全然取り乱した様子もない迷子のやり取りを聞きながら思うけど、絶対私はこんなんじゃない。


面白がって笑う早川を睨みつけて、メリーゴーランドの方向目指して歩き出せば二人も大人しく付いてきた。