偏食系男子のススメ【完】





「……なーんだ、ホンットーに一人じゃなかったんだ」


「私は最初からそう言ってたってーの」


「だってフジシマ、見るからに陰険そうだからあんなカンジのいいカレシがいるとは思わなかったんだもん」


「……」




呼び捨てかよ。おそらくさっき早川が私のことをそう呼んでるのを聞いて真似したんだろう。なんて生意気な小娘だ。


しかも初対面の子どもに陰険そうとか言われたくない……!



けど、そう、相手は子ども。まだ無知な子ども。ここは大人の私が神のような心持ちで我慢してあげようじゃないか。




「……なんか、その子、すげえ藤島に似てる」




と思って無理に貼り付けた笑顔で受け流そうとしたのに、バッチリ会話を聞いていたらしい早川が隣でブハッと盛大に吹きだした後、余計なことを呟きやがったからすぐに笑みは消えた。


私はこんなに失礼じゃない。


最近の幼児教育はどうなってるんだまったく……!