偏食系男子のススメ【完】






私の真似のつもりなのか、普段より数オクターブ高い気持ち悪い声を発した早川の足の脛を思い切り蹴り上げた。


つい数分前に自分で言ったことだけど、改めて他人に言われる恥ずかしさったら半端なもんじゃない。


しかもそんな風に言ってないし……!


顔が熱くなるのを自覚して、もう一発そいつの脛を蹴ってやった。せめてもの情けで今度は逆の方。




「いっ……つぅ……! ひっでー藤島! ちょっとした冗談じゃんかよ!? 照れた藤島超可愛かったけどな!」


「息の根を止められてないだけ感謝しろ!」




最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ。


よりによって早川に見られるなんて。いや、川端さん本人じゃなかっただけマシなのかな?



肩にかかったままの彼女の鞄をぶつけてやりたくなったけれど、ブランド物っぽかったので我慢する。




「……まさか藤島がねー、あんなこと言うとはねー」


「死ね」


「超カッコ良くて惚れ直した」


「死ね」




早川、絶対、私が嫌がってるの分かっててわざと言ってる……!