「いい加減付き合ってくれてもいいのに。藤島のタイプ教えて?」


「強いて言うなら早川と正反対の男?」


「俺藤島のそういうとこ好きだなー」




さらりと言う早川を睨みつけて、どういうとこよ、と呟く。


でも別にその答えを本気で知りたかったわけじゃないのに、彼はちょっと唸った後で口を開いた。




「……俺のこと本当はめちゃくちゃ大好きなのに、素直になれない意地らしいとこ?」


「私の頭の中は今、早川をいかに苦しめて逝かすかでいっぱいなんだけど」


「俺の頭の中もだよ。淫らな藤島をどうやってイかせられるかでいっぱい」


「キメエ死ね。花粉が鼻いっぱいに詰まって死ね」


「藤島サン、ガチのトーンやめて!? 冗談だから!?」




冗談で済むか! ほんとに最低。


目の前のクソ男への嫌悪を隠すことなく顔を歪めて、思いっきり彼の脛を蹴ってやった。



痛い痛い言いながらも、口元が緩んでいるから多分早川ってドエムなんだと思う。マジきもいどっかいけ。