どんだけバカなのか、今更私の存在に気付いたらしい二人はよっぽど驚いたのか、一瞬で表情を凍らせる。
悪いことするなら周り見るぐらいしろって感じ。
階段なんて全校生徒が行き来してる人通りの多い場所だし、そんな五月蠅いくらいのキンキン声で喋られちゃ嫌でも聞こえてしまう。
「藤島……っ!?」
「ねえ何してたの? これ川端さんのだよね?」
「それは……っ、お、落ちてたから、届けてあげようと……」
「バカ? さっきの会話全部聞こえてたから」
何言ってんだこいつら。
ちゃんちゃらおかしくって聞いてられない。
鼻で笑ってやれば、己のアホさ加減を恥じているのか、顔を紅潮させたチナミが精一杯私を睨んでくる。
それでも動揺しているためか迫力は全くなくて、全然怖くない。
この人たちを見てると、ボス猿って実は性格良かったのかもなあとか錯覚しそうになるわ。それって超笑える。

