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学校からすぐ近く、ってほどではないけど徒歩で向かえる距離にあった川端さんの家は、予想通り大きい。
ちなみにその横の翔くんの家も同じくらいにでかかった。
……ほほう。玉の輿に乗るのもありかもしれない。
インターホンを押せばすぐに中に繋がり、両親は不在なのか出たのは川端さん本人だった。
『……どなたですかあ?』
うわっ、白々しい。
見るからに立派なそれ。絶対カメラもついているだろうから、家の中から私たちの様子は見えているはずなのに、わざとらしく間延びした声を出す彼女にイラッとくる。
「……間違えました何でもないです帰ります」
『きゃー! うそうそ、待って待って待って、家の鍵開けるからああああああ』
元気そうじゃねえか。
ばたばたっと慌ただしい音が中から聞こえて、すぐに扉が勢いよく開いた。その際私の前に立っていた翔くんの体にぶつかってて痛そう。
すぐ出てきたくせに、まだ怒っているのかいざ私の顔を見るとぷいっと目をそらした川端さんとの間には、微妙な空気が流れている。

