「楽しいから、って女の子に恋する。それでいいんだな。まだ。
でも、その女の子に心惹かれると、その子を誰にも渡したくないと思う。」
深町は頷く。だから、僕だけを見て欲しいと思うんだ、と。
「で、その気持ちを女の子に伝える。そこで、仮にその子が、シュウの気持ちに
答えてくれたとする。で....。」
叔父は、にこにこして深町を見て
「それで、まあ、シュウの好みとしては他の男と付き合って欲しくない、と思う。
その気持ちというのは、さっきの表で言うと生物的な嫌悪感だ。当然だな。
気持ちがシュウに向いてるなら、他の男の事なんて気にならない筈さ。
だから....話は簡単だよ。
それでも他の男を見てるような女の子だったら、そういうのは相手にしない方が無難だ。
そうやって見分ければいいんだよ。簡単だろ?」
叔父は、ワハハ、と笑って
「深刻に考えなくていいんだよ、何も、女の子に触ったから絶対面倒見なきゃ、なんて。
そのうちさ、どうしたって女の子の方から『深町さんでなければダメなの』って子が
出てくるさ。」と、冗談混じりで叔父は言うので、シュウは可笑しくなった。
「叔父さんだって深町さんじゃん...あ、そんな事言われた事あるの?」と
シュウはからかい半分にいうと、叔父はまあ、半分まじめ、半分冗談のような顔で
「まあ、あるな。しょっちゅうあるさ。でもな、ほとんどの女の子は誤解してるんだよ。
僕を見ていない。その女の子の中にある『愛の偶像』を、僕に重ねてみてるだけだよ。
そういう時期が誰にでもある。まあ、悪い男はそれを利用して女の子を弄んだりするけどな。
悪い女も同じだ。」
ふーん、と、シュウはこの叔父さんの妙なところが好きになった。
ちょっと変わってて、でも、ユーモアのある....。



